西美濃三十三霊場第九番札所
阿梨耶山弓削禅寺(ゆげぜんじ)
所 在 岐阜県揖斐郡池田町段 739
宗 派 臨済宗
本 尊 馬頭観音菩薩
創 建 弘仁8年(817年)
開 基 伝・最澄伝教大師
弓削禅寺は8番・善南寺から北へ約5㎞、池田山麓の寺院群の中で最も標高の高いところにあり、すばらしい眺望が楽しめます。
かつて、伝教大師最澄が美濃安八にきたとき、池田山の上に連日紫雲がたなびくのを見て不思議に思われ、この場所を訪れました。すると湯気の出ているところに温泉を見つけ、試しに錫杖(しゃくじょう)を差し入れて探ってみたところ、忽然として馬頭観音像が湧出しました。弘仁8年(817年)、この観音を安置するため草菴を結び、阿梨耶山湯華寺と号したのが、弓削禅寺の始まりと伝えられています。現在もご本尊はもちろん馬頭観音菩薩です。
第9番霊場の碑と馬頭観音御霊場の碑 |
応徳年間(1084~87年)白河法皇が谷汲山に参拝した折病気になり、この湯華寺の湯につかったところ完治したという逸話が残っています。その時白河法皇から「弓削寺」を授かり、湯華寺から弓削寺に寺号が変わったとされています。
本堂と落ち着きのある庭園 |
鐘楼はごく一般的かな? |
馬頭観音にあやかってか、池田町では草競馬が盛んだったようです。特に弓削寺の草競馬は昭和30年ころまで行われていました。弓削寺の馬頭観音は今でも馬に関係のある人たちに信仰されているようです。
花の里としても知られる弓削禅寺ですが、2万本とも言われるアジサイが特に有名で、6月頃は寺の中も外もアジサイに覆い尽くされる感があり、見応え充分です。それ以外に春の桜、初夏のさつき、秋には紅葉と、自然を楽しむ絶好のスポットと言えるでしょう。
なお、お寺では「湯華庵」というお食事どころを経営しており、予約すれば精進料理をいただくことができます。
湯華庵入口付近 |
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