2011年11月23日水曜日

西美濃三十三霊場第8番札所

西美濃三十三霊場第八番札所
高尾山善南寺(ぜんなんじ)
所 在 岐阜県揖斐郡池田町片山2663-5
宗 派 浄土宗
本 尊 十一面子安観世音菩薩
創 建 弘仁2年(811年)
開 基 伝・最澄伝教大師

 今回紹介する8番・善南寺をはじめとして、9番・弓削禅寺、10番・平安寺、11番・瑞巌寺、15番・安國寺は、濃尾平野を一望する池田山の山麓道路(西美濃お茶街道)約7㎞の沿道に点在する寺院群です。周囲には茶畑が広がり、歩きながら1日かけて回るのもいいですし、春や秋はドライブがてらに回るのも気持ちが良いコースでしょう。


茶畑を縫うように走る「西美濃お茶街道」 窓を開けて走ると爽やかです。
 
その中の一番南にあたるのがこの善南寺で、JR大垣駅から約10㎞、車なら20分以内でしょう。最寄りの養老鉄道池野駅からは約3㎞です。

第8番霊場の碑
弘仁2年(811年)、伝教大師最澄により善南寺山(海抜800メートル)の高峰に創建されたと伝えられています。平安時代は末寺十八ヶ寺,寺領三百五十石を有し,天台仏教修行の聖地として隆盛を誇りましたが、平治の乱(1159年)ですべて焼失してしまいました。

その後、堂ヶ谷に草庵を結んで法燈を守り続け、500年を経た寛文6年(1666年)、字東光寺の地に七堂伽藍が再興されましたが、大正8年(1919年)、火災によりまたも全山焼失します。現在の善南寺は、昭和18年(1943年)、四度目の転地で再興されたものです。
正面から山門を見上げたところ

元禄12年(1699年)には、京都知恩院から玄譽上人を迎えて開祖一世と仰ぎ、天台宗から浄土宗に転派しています。

本堂には十一面子安観世音菩薩立像が安置されています。

ご本尊の十一面子安観世音菩薩は鎌倉時代14世紀頃の作とされています。像高はほぼ等身大の168cm、桧材の寄木作りで、腹部が空洞になり胎内仏を収めてあるところから、子安観音像として信仰を集めています。

住職が御本尊を写仏されたものです
近くには池田温泉があり、道の駅と合わせてとても賑わっています。また標高900メートルを超える池田山にはドライブコースがあって車で登れます。展望台からは文字どおり濃尾平野が一望できますし、暗くなれば美しい夜景を鑑賞することができます。やはりこの池田山一帯は車で回ると楽しいでしょうね。

池田温泉本館 観光客だけでなく地元の人達にも人気のスポットです。


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